旦那さんが半年間、水商売の女性と不倫をしました。単なる遊びではなく本当に愛しているみたいです。旦那さんは高所得者で真面目な人です。現在は気持ちを整理しようと努力してはいますが、つらいようです。家では何もせずにうつ状態です。何とか家庭に戻る努力するとは言っていますが、特に何もすることなく、落ち込んでいますがどんな心理でしょうか。まだ不倫相手のほうから連絡があり、完全に関係が終わっているのでもありません。

旦那さんの不倫期間が6か月であれ、1年であれ、10年であれ重要ではありません。

旦那さんが水商売の女性を本当に愛しているとおっしゃっていますが、不倫に愛の概念を使ってはなりません。不倫が心理障害の関係依存であり、その女性は目的があって旦那さんと会っているだけです。相手女性は楽しく面白いこと、あるいは金銭目当てなど何らかの目的をもって旦那さんに会っているのですが、旦那さんはそれを愛だと錯覚しているだけです。

当事者らは関係依存状態だからそれを愛だと錯覚しているとしても、奥さんはそれを愛だと考えてはなりません。彼らが本当に愛していると考えるからもっとつらくなり、問題が深刻になるのです。

不倫に愛は存在しないということを前提に物事を考えるべきです。

旦那さんが高所得者で真面目な人ならば、不倫女としては利用するのにもってこいの人です。お金もあり真面目な人だから関係が長くなればなるほど、旦那さんは不倫女に多くのものを与えるしかありません。もし奥さんに発覚され、それ以上与えることができなくなると、男を変えれば済むだけのことです。

したがって旦那さんは失恋してうつ状態なのではなく、楽しく面白いものがなくなったから憂うつになったのです。時間が経って別の女性が現れると、その女性を相手に関係依存に陥ることになります。これは心理障害の関係依存の人たちに共通して現れる現象です。

特定の心理が作用しているのではなく、自分の思い通りにできないと怒り、どうすることもできないと憂うつになるだけです。それで何かをすることも億劫ですべてが面倒くさいと感じます。

それなりに家庭に戻りたち気持ちもあり努力をしていますが、現在何もできないのは関係依存が絶たれて現れる現象です。

旦那さんは関係依存に陥りその女に利用されたと考えてください。不倫女が他の男に乗り換えたりすると、本人はすべてが崩れたかのように感じますが、これを正常心理の人が見ると、まるで愛している人と失恋して悲しく、その人が恋しくて憂うつになっているように映るのです。

何よりも重要なことは旦那さんは心理障害だということを忘れてはなりません。旦那さんの治療は旦那さんが治療の意志をもって自分で治療すべき領域です。妻が何かをしたからと言って旦那さんの関係依存が治療されるのではありません。旦那さんは少し大丈夫になると、また不倫をするようになりますが、その時は不倫も進化します。不倫女に他の男ができないように防御したり、不倫女が二人になる可能性もあります。一人に問題が起こったときに逃げ場を確保するのです。

このように不倫は進化していきますが、旦那さんの関係依存を治療するためには、先に奥さんの外傷トラウマが治療されなければ、旦那さんの関係依存の治療は不可能です。

したがって奥さんは旦那さんの言動を気にしてはならず、ご自身の外傷トラウマを治療してから、旦那さんには、家庭で幸福になれるという希望と確信を持たせることが、旦那さん自身が治療のことを考えるきっかけになります。これは奥さんが治療され幸福能力を備えていてこそ可能になります。

旦那さんに関係依存の治療を強要する必要もありません。

不倫女の立場からは、最初に出会った人にお金を取るためには、時間もかかり、努力もかかり、体もたくさん提供しなければなりません。しかし旦那さんは連絡をするとすぐに駆け付けてくれ、その瞬間、旦那さんは憂うつから解放されます。なので奥さんは旦那さんが何を言っても何をしても気にしないでください。

おそらく旦那さんが家庭に戻ってくると奥さん自身も大丈夫になるだろうと考えていらっしゃると思いますが、そうではありません。

旦那さんは治療されていないので、いつか不倫は再発しますし、その時になると奥さんはより苦しくなります。不倫は繰り返される度に進化していくので、そのときは今とは異なる様相を呈します。これを防ぐためにも奥さんのトラウマ治療が必要です。ご参考ください。