配偶者の不倫事実を知ると、離婚をするのか、それとも一緒に暮すのかの岐路に立たされることになります。離婚ではなく一緒に暮していく道を選択すると、何とかして不倫問題を解決しようと努力をするようになりますが、自分は変化のための努力をしている反面、不倫をした配偶者に変化のための努力がまったく見受けられないと、それによる不満がつのるようになります。
しかし不倫をした配偶者の立場としては、ただストレスを回避しているだけで、相手が変化の努力をしようがしまいが、自分は変化の必要性をまったく感じていないので、変化の意思がもてないだけですが、相手は「不倫をした当事者は変化のための努力を全然していないのに、どうして私だけ努力しなければならないの?」と思うようになって、当然努力する意味を探すことができなくなります。
これは夫の不倫で、妻たちが変化するために努力をするときによく現れる現象です。
夫を中心とする家父長制的な意識をもっている妻が、夫への依存性が強いから現れる現象であり、夫を気にして、夫の言葉と行動によって妻が左右されているから現れる現象です。それだけ家庭が夫を中心に形成されているという意味でもあります。
したがってこれからは妻が変化する目標を夫中心の家庭から、妻中心の家庭に変化させることにフォーカスを置くべくです。そのためには妻自身が変化することが先で、妻の変化が完了するまでは、夫の変化については一切気にしてはなりません。夫を気にする瞬間、夫に依存しているという意味です。
変化のための努力は誰かのためにするのではなく、自分自身のためです。不倫をした配偶者とは関係なく自分の心理安定を取り戻し、怒りと傷を治療して、自尊感情と自信を回復して、夫への依存性を減らすと、妻は自然に自分を中心とする家庭に変えることができます。このとき、不倫をした配偶者は変化した妻と一緒に暮すためには、それまでの自分の言葉や行動の習慣のままだと、自分が違和感を感じて居心地悪く感じるため、自分も変わらないと一緒に暮せなくなります。
努力をすれば夫も変わってくれると期待をしながら不倫問題解決のための努力をしていますが、自分は頑張っているのに、相手がまったく変わらなければまた苦しくつらくなり、努力をしても意味がなく、不倫問題の解決は不可能だと否定的に考えるようになり努力を放棄する事態が起ります。
変化とは習慣を変えることです。習慣を変えることは一夜にしてできるものでもなければ、配偶者にまったく変化が期待できないとすれば、多くの困難にぶつかるようになります。
相手が変化するだろうと期待をすることは、自分の努力も無にする原因になるため、相手を変えようとせずに、地道に唯一自分のために努力を続けてください。