不倫は不貞を意味し、結婚生活においては正道ではないという意味です。この不貞は、相手のストレスと傷を誘発します。しかし、人々はこの不倫によるストレスと傷をあまり重要に考えていません。最近の社会的な趨勢は不倫は愛だと言います。お互い恋愛しているから、人間として自由に生きるときは、当たり前のことだと認識します。

そして配偶者が不倫をすると、「そんなくずくずしないで、離婚すればいい」と考える傾向も強いです。また「あなたもいい人に会えるよ」と簡単に言います。

このように不倫をとても容易に考えていますが、それは人々が不倫の実体については知らないからです。

夫が不倫をしたら、「夫の不倫とは何か」を考えてみなければなりません。夫は「人」でありながら「人間」です。夫の相手は当然妻です。つまり、夫と妻は人間関係を意味し、男と女が結婚して家庭を構成する時、男は夫になり、女は妻になる夫婦関係を形成します。

夫は男であり「人」であります。妻は女であり「人」です。このように、男と女の人が互いに関係を結び人間関係を形成しますが、この時、夫は「男性」として、妻は「女性」としてお互い人間関係を結びます。これは「性」を含む人間関係です。このように、男性と女性の心と性が結合するものが結婚です。

結婚を観念的に考えると、魂である心が結合することを意味し、男性の心と女性の心が結合することを意味します。この時、性は「心を生む」役割をして、男性と女性の心を結合させ作ることになります。したがって、結婚は性もつながっており、心がお互いに結合されたということです。

性が結合して心がつながって作られる人間関係が結婚です。ここで男と女の各個人の心を知らなければなりません。「人の心」は自分の幸福だけを追求します。そのため、人は自分だけ幸せであればいいのです。ところが結婚は、男という人と女という人の心が結合して、性を通じてお互いの心を作る人間関係が形成されているので、人として自分の幸福だけを追求するのではありません。

結婚をすると人の心で生きてはいけません。結婚したのに人の心で生きると問題が発生します。結婚は人間関係ですので、必ず「人間の心」で生きなければなりません。「人間の心」は、自己実現である「生きる意味」と「人生の価値」を追求します。これが人間の心であり、共に幸福を追求することです。

人間の自己実現のうち、「生きる意味」とは幸福の感情です。男は未来幸福を追求するために現在の幸福を感じることができず、生きる意味は現在にあるのではなく未来にあると考えます。また、女は現在幸福を追求するために現在において幸福の感情を感じることが重要です。生きる意味は振り返ってみた時に「幸せに意味のある生を送ったな」と考えることです。

このように生きる意味は、幸福の「感情」と直結します。しかし、「人生の価値」は社会的価値、関係的価値、経済的価値の3つのうちの1つを追求しながら生きていく幸福の「気分」です。

幸福の感情である生きる意味は女が追求する傾向が強く、幸福の気分である人生の価値は男が追求する傾向が強いです。

男と女が結合した結婚は、人間関係として男の心と女の心がつながれ、女の幸福と男の価値が結合したものが結婚です。つまり、夫は男としての人生の価値を追求し、妻は女としての生きる意味を追求する関係として結合されたもので、これは自己実現を追求する方向性が同じになるように心を作る性の役割が加わって、お互いの心を調和させ一つに一致させることです。

このように結婚をして心が結合すると、離婚や死別をしない限り一生続きます。

離婚は心を分離して結婚する以前の人としての男の女に戻ることであり、死別は相手が亡くなって心が結合できない状況になることです。それで、結婚する時に「末永くお幸せに」という言葉にはちゃんとした意味があるのです。

結婚は魂が結合したものですが、この魂は心を意味します。魂の結合である結婚はは、男が男性に、女が女性に転換され、性が結合して心が結合するものです。この時、心が結合すると、女は生きる意味である幸福の感情をもち、男は人生の価値である幸福の気分をもつようになります。

ただ、逆心理（男の心を持って女の心理で生きる男、または女の心を持って男の心理で生きる女）によって、二人が役割が変わることもありますが、結婚をすると、「生きる意味である幸福の感情」と「人生の価値である幸福の気分」がお互いに結合しなければなりません。そうでない場合は、結婚生活は長続きしません。