
男である夫が不倫をしました。それで女である妻には怒りと傷がつくられました。このとき男には気分が女には感情がはたらいています。
男はストレスがあると直ちに除去をします。ストレスは気分だからです。それで男は傷を記憶することができません。女は感情がはたらいているので傷を記憶します。記憶された傷は無意識が治療を促します。傷が治療されたときは治療された傷として記憶されることになりますが、無感情に変わっているので痛みを感じることはありません。しかし治療がされていないときは無意識が絶えず治療をはたらきかけるために痛みを感じます。
無意識では傷を記憶して、治療がされたときは治療されたまま、治療がされたいないときは治療されていないまま記憶をします。これがストレスを傷の違いです。
夫が不倫をして妻は夫を見るたびの傷の表現をします。夫は繰り返される妻の傷の表現によってストレスを受けます。夫はこのストレスを除去するために妻に暴力を振るうこともあり、家を出ていくこともあります。このような夫の行動に怒りと傷がさらに大きくなった妻はさらなる傷の表現をするようになります。家の中はもう安らげる場所ではなく傷のストレスが行き交う場に変わります。
この光景を見ている息子も大変なストレスを感じます。だからといって子供の立場で親を攻撃することはできません。息子も男であるゆえにこのストレスを除去しなければならないのですが、簡単ではありません。それでできるだけ親の問題は介入をしないようにします。父の攻撃に母は息子に助けを求めるのですが、
「二人の問題だろう!」
息子は母に怒鳴りつけ自分の部屋にこもります。怒りに耐えられない息子は部屋の壁を殴りそこに怒りをぶつけます。それでも怒りがおさまらないときは、家を出て行きます。
息子は母と父のせいでストレスを受けると、直ちにそのストレスを除去するか、無関心で一貫します。一番良い方法は無関心になることです。関心自体をもたないとストレスが遮断されるからです。
傷が治療されて母は息子に言うでしょう。
「あなたなんか息子じゃないわ」
しかし娘は女だから傷を抱え込み、傷を治療しようとします。治療されるためには傷を理解して慰めを受けなければなりません。これが無意識が傷を治療する過程です。しかし母も父も不倫問題にしか目がないので、娘に関心をもって傷を理解させ慰めてあげる余力がありません。夫婦はお互い相手のせいにしながら喧嘩ばかりをしています。
すると自分の傷を治療したい娘は彷徨するようになります。家の中とは違って外では自分に関心を示してくれる男がたくさんいます。すると、自分に傷がなぜできたのか理解はできないまま、他の男からの慰めを受けて娘も関係依存に陥る可能性がとても高くなります。
母が抱えている不倫による傷を治療しないと、娘もその傷を抱えたまま生きていく可能性が高くなります。息子には母の不倫の傷が連鎖されることはありません。息子は男だからストレスを除去すると終わりで、傷の記憶自体ができないからです。
母は自分お娘も自分と同じように傷を抱えていることを知らないければなりません。自分が抱えている傷と怒りを早く治療して、どうしてこのような傷ができたのかを娘に理解させてあげなければなりません。理解させて慰めてあげると娘の傷は自ずと治療されます。
傷が治療されると物事を客観的に見る目ができます。なぜなら傷を理解したから物事の道理が分かったからです。傷ができた原理を理解して慰めを受けると傷は治療されます。
